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公開日:2023/10/22最終更新日:2023/10/22 日本のフォーマルウェアの歴史は?礼服にもある程度流行りがある

日本のフォーマルウェア、冠婚葬祭で着用する黒い略礼服。

洋装文化の海外の方からすると特異な光景に見えると知っていますか?

こちらの記事では、日本のみで通用する冠婚葬祭の服装マナーを確認するために日本のフォーマルウェアの歴史と、礼服・喪服の生地・型などの流行について紹介します。

日本のフォーマルウェアの歴史は?

「必ず時代にふさわしいフォーマルウェアが必要になる。」

インターネットの普及によりグローバル社会が進む現代では、外国人の方と親密な関係を築いていくことが必要です。

昨今の円安の関係から来日される観光客が増えていますので、日本だけのガラパゴス化したルールでは恥ずかしいと思われることもあります。

日本の結婚式の披露宴に参列しているゲストの服装を見ると、いまだに「黒い略礼服に白ネクタイ」の方も多くいます。

実はこの黒い略礼服、、、

西洋のフォーマルウエアが出来上がる過程・歴史とは違い、日本独自のガラパゴス化したスタイルなんです。

そのため日本の「黒い略礼服に白ネクタイ」は世界には通用しないのです。

日本のフォーマルウエアの歴史を知ると、今流行りの礼服やこれからの礼装について見えてくるのではないでしょうか。フォーマルウエアの起源について確認していきましょう。

日本のみフォーマルウェアの起源

戦時中の軍人や役人は大礼服(重大な公式の儀式に出席するときに着用した礼服)、エンパイア・スタイルの宮廷服でいわゆる大日本帝国の服制です。

一方で一般人は20世紀初頭までフロックコート(上着丈が前も後ろも全体的に長いジャケット)を着用していました。その後、モーニング(前裾から後ろ裾にかけて曲線的にカットされたジャケット)、または燕尾服(燕の尾のようにカットされたジャケット)を礼服としていました。

しかし、日本の戦後は多くの国民は、食べ物も住む家すらない状況であったために格式や立場に応じた礼服など考えることは出来ませんでした。

そんな困窮を極めた時代に、日本の現状にあった、汎用性の高い略礼服を考案したのがアパレル老舗企業のカインドウェア※の三代目、渡辺国雄さんです。

※当時の社名は渡喜。

黒い略礼服に慶事には白ネクタイ、弔事には黒いネクタイを着用すればいいという発想から生まれた服装が日本のフォーマルウェアの起源です。

服作りにおいて地道な努力を重ねた渡辺国雄さん。

戦後の一般国民が受け入れることができる商品を作りたい、今後は洋装の文化を取り入れる必要がある。

そう考えた中で誕生したのが

「礼服は、流行に左右されることが少なく、少しでも長く着用できる商品であること。宗教的な配慮を込めた商品であること。

いわゆるスーツのジャケットの生地はガッチリして厚手。型はBOX型のダブルでスタイリッシュではない。そして漆黒という礼服です。

カインドウェアの三代目、渡辺国雄さんのブランディングとして「ダブルのスーツの方が、貫禄があっていい。立派に見える。」ことからダブルのスーツを商品化したようです。

「黒い略礼服さえあれば冠婚葬祭の服装になる」という国民目線の発想が戦後の貧しい時代にマッチして広く普及したようです。

西洋のフォーマルウェアの起源

西洋のフォーマルウエアの起源を見ていきましょう。

一方、西洋では17世紀の英国で国王チャールズ2世が「衣服改革宣言」を行いスーツの原型が誕生しました。

当時のスーツは、長袖上着、上着の下に着用するズボン、ベスト、シャツ、ネクタイでのスタイルです。

17世紀ごろはペストなどの疫病の流行や1666年にロンドンで起こったロンドン大火などの災害で、スーツの服装も節約や倹約の思考が進みました。

今でいうジャケットは、高価な布地を多く使うためベストを含めたスーツのスタイルが一般的になったようです。

19世紀ごろなると産業革命によりドレスコードが進み、腰の部分がタイトになったラウンジスーツが誕生しました。

その後、世界経済のリーダとなっていく西洋の方たちが立場や格式に沿ったフォーマルウェアのルールを作っていったのです。

スーツの型はスタイリッシュなシングル。ジャケット・パンツ・ベストの3点で構成されるスタイルが確立されていきました

ダブルの黒い略礼服は、西洋では受け入れられない!?

日本と西洋のフォーマルウェアの起源や歴史に違いがあり、BOX型のダブルのスーツは間違いなのでしょうか?

日本の礼服は、戦後の状況から出来上がった立派な民族衣装と考えれば問題ないでしょう

ただ、西洋の方からするとフォーマルウエアが民族衣装のように見えてしまうのは否定できません。

もしかしたらカインドウェアの三代目、渡辺国雄さんも「BOX型のダブルのスーツが礼服として、西洋に受け入れられないことは気がついていたのかもしれませんが、戦後の国民の生活水準が上がれば自ずと「必ず時代にふさわしい礼装が必要になる」時代になると信じて商品化した礼服は素晴らしいものだと思います。

とはいえ、近年海外の方との交流が増えグローバル化が進む現代においてダブルの黒い略礼服は、西洋では受け入れられないというのも事実です。

礼服にもある程度流行りがある

結婚式の服装は、いくつか気をつけたいポイントがあるので紹介します。

西洋では受け入れられないダブルの黒い略礼服。。グローバル化が進んでいますので結婚式や披露宴に参列する時は世界のフォーマルウェアのルールに沿うことも大切です。

また礼服にもある程度流行りがあるので取り入れていきましょう。

 

礼服のスーツのジャケットの形は、ビジネススーツと同じになったと言われています。そのためベントという切れ込みがあっても問題ありません。

ジャケットはシングルとダブルと種類があり、どちらでOKですが、最近ではスタイリッシュなイメージのシングルが主流であり、古臭く見えてしまうダブルは姿を消しつつあります。

礼服の生地の素材は、ウール100%でオフスケール(濃染加工)されたものがおすすめです。天然素材の生地を黒色に染めると、ポリエステルよりも濃く染まりフォーマルな印象になるからです。

ワイシャツは一般的なレギュラーカラーがお勧めです。折柄のない白無地のワイシャツがベストです。

ベストを着用するだけでよりフォーマルな印象になるので取り入れてみてください。西洋のフォーマルスタイル、ジャケット・パンツ・ベストのスリーピーススタイルであればフォーマルで華やかに見えるだけでなく、暑くてジャケットを脱いでもカッコよく見えますよ。

ネクタイは、日本の結婚式に白色にすると言われていますが、西洋でフォーマルとされているシルバーもおすすめです。最近は、ストライプ柄など多少華やかになるものも好まれています。

ベルトは、黒色で幅は、3㎝~3.5㎝程度が望ましいです。ベルトの幅が太くなるだけでカジュアルな印象になってしまうので注意が必要です。

靴下は、折柄のない黒色の靴下がフォーマルです。

革靴は、内羽式のストレートチップの革靴がおすすめです。本革でも合皮でも問題ありませんが、最近は合皮の質感も上がっているので価格が安い上に軽くて履きやすい合皮の革靴が人気です。

まとめ

今回は、「日本のフォーマルウェアの歴史」について紹介しました。

日本と西洋とでは、フォーマルウエアの起源が違うため、ダブルの黒い略礼服は、西洋では受け入れられないこともあります。

日本のダブルの礼服は、戦後の生活が困難を極めていた時代の民族衣装と言っても過言ではないかもしれません。

礼服への誤解がないように西洋のフォーマルウエアの起源を確認して、日本の結婚式の服装で「型が古臭くないか?」「カッコ悪くないか?」など自問自答してみるのもよいです。

礼服にもある程度流行りがあるので、紳士服専門店やデパートのフォーマルウエア売り場に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。長年アパレル業界に携わってきた当店の礼服レンタルもぜひ参考にしてください。