福井県には、道元禅師が開いた座禅修行の道場である禅宗永平寺があります。仏教の教えが根付いている福井県は、真面目、勤勉、粘り強いといった県民性があると言われています。
福井県の学校では、掃除をする前に正座をして黙想するなど、生活の中に仏教が溶け込んでいるのです。そんな福井県でのお葬式について調べてみました。
福井県では、浄土真宗が約6割、禅宗が約3割の地域となっています。浄土宗と浄土真宗は、両方とも仏教の教えに対しての宗派であって根本的な部分は変わりません。
しかし、浄土真宗は葬儀で清めの塩を使わない、守り刀を置かない、枕団子も作らない、お線香は寝かせるといった特徴があります。これは全て阿弥陀様が来てくれて往生して頂く訳だから、ということで決められている浄土真宗の作法です。
守り刀を置かないのも必ず阿弥陀様が救ってくれるから必要ないという浄土真宗の教えから来ています。塩に関しても、阿弥陀様が来てくれるので穢れも何も無いという概念により撒きません。
門徒式章は、仏事や法要などにお参りする際の礼服を簡略化したものです。基本的な形は決まっていますが、色や柄などはある程度自由に作られています。
色合い的に男性向け、女性向けと分けられることがありますが、基本的に男女兼用となっています。
式章は、お念数とセットで身に着けるのがマナーです。
また式章を着けたままお手洗いに行ったり、床に置きっ放しにするのはマナー違反となります。
葬儀では、黒い喪服で参列しますので、黒い色の違いがはっきり分かります。正式な喪服の生地は、濃染加工が施されています。この加工により光が当たっても反射せず生地が黒々として見えます。
黒いスーツがあるから喪服を買わなくても大丈夫と思って、喪服ではない黒いスーツを着用して行くと恥をかくかもしれません。福井県の人は、あからさまに嫌な顔をしたりするようなことはしませんが、後から「〇〇さんは、喪服を着てこなかった」と噂されてしまうかもしれません。
わざわざ購入するのは経済的に大変だという場合は、インターネットで喪服をレンタルすることをおすすめします。喪服のレンタルであれば、一式揃って5千円台で喪服を用意することができます。
男性は、年齢とともにお腹が出るなど体型が変わってきます。何年か振りで喪服を出してみたら、ウエストがきつくて入らなかったという方が結構いるようです。喪服レンタルなら、細かくサイズが用意されているので、オーダーしたかのようなピッタリとした喪服が借りれます。
喪服といっても、若干の流行が取り入れられています。購入した時は、ベーシックで長く着られると思っても何年も経つと古臭く感じることもあります。喪服レンタルであれば、流行を気にせず新しい喪服を着ることができますよ。
最近の喪服は、冠婚葬祭で兼用できるデザインもあります。裾に取り外し可能なフリルが付いていたり、袖がシフォンのパフスリーブになっているなど華やかです。
華やかなワンピースタイプの喪服でも、ジャケットを合わせるときちんとした喪服に早変わりするので非常に便利です。しかも、お葬式でお手伝いをする時に便利なように、ジャケットの袖に折り返しが付いている喪服などもあります。
しかし、喪服を一式揃えても体型が変わってくると、折角の喪服が着れなくなってしまうことも。そんな時は、買い直すよりも喪服をレンタルした方がお得です。
喪服レンタルでは、喪服の他にバッグ、靴、ネックレスといった小物も一式でレンタルすることができます。急な訃報に喪服を買いに行っても、靴やバッグがその場
に相応しくなかったら失礼になってしまいます。
喪服のレンタルは、サイズが豊富なだけでなく、マタニティ用の喪服もあります。妊婦さん向けの喪服は売っていても数が少ないので見付けるのが大変です。でも、ネットで手軽に喪服をレンタルすれば、わざわざ外に出歩く必要がありません。授乳対応の喪服もあるので、産後のママでも安心です。
福井県では他にも長寿の方が亡くなった時に、お赤飯を出す風習があります。大往生なのでお祝いだという意味合いがあるのです。お赤飯の赤い色は、邪気を払うとされており、ぼた餅を仏事にお供えするのもそこからきています。
また最近では少なくなってきているようですが、女性が歌を詠む習慣や、出棺時に米を撒くといった習慣も地域によっては残っています。
福井県は、地域の繋がりが強く礼儀を重んじる傾向があります。初めて福井県で行われる葬儀に参列する場合は、失礼のないように喪服はレンタルにすると間違いがありません。
また成長の早い子供にわざわざ喪服を購入するのは経済的ではありません。しかし、喪服のレンタル店では、制服のない子供向けの喪服もレンタルすることができます。子供のうちからきちんと葬儀のマナーを教えたいですね。