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最近フォーマルなシーンで着る礼服がスタイリッシュな形になり、ビジネスで着る黒のスーツとの違いが分かりずらくなっていますよね。
そのため同じ黒色でも生地に違いがなければ、冠婚葬祭は自宅にあるビジネススーツでもOKかなと考える方も多いのではないでしょうか。
人によっては数年に1度ほどしか必要としない礼服だから、お金をかけたくないと考える男性が多いからです。
でも礼服の生地とビジネスで着る黒のスーツの生地は全く別物なんです。
こちらの記事では、冠婚葬祭で礼服の代わりにビジネススーツで代用できないか考えている男性向けに、礼服とビジネスで着る黒のスーツの生地の違いについて解説します。
礼服とビジネススーツの生地は全く別物になるので、結婚式、葬儀の服装には礼服を着用する必要があります。
冠婚葬祭ではフォーマルな装いをする必要があり、年齢に関係なくその場にふさわしい着こなしをする必要がありますので素材・生地・色の違いについて確認していきましょう。
礼服に使われる素材や生地は、上質なものを使用しているのが一般的です。
ウール100%、日本製の生地を使用していると安心です。
ウールは、生地に色を染めた時の浸透率が高くより濃い黒になります。
天然繊維の上質な生地により高級感がありフォーマルな装いにあっています。
また生地が柔らかく肌さ触りが滑らかで着心地のよさも体感できます。
一方ビジネススーツは、機能性を高めるためにウールにポリエステルが混紡されていることが一般的です。
ポリエステル(化学繊維)の特徴として速乾性があり多少の雨に濡れてもすぐに乾くこと、洗濯機で洗っても色落ちしにくいこと、シワがつきにくいなど普段使いに優れているからです。
結婚式、葬儀の服装は、見た目も大切になるのでポリエステル(化学繊維)よりもウール100%(天然繊維)の生地が合っていると言えます。
礼服用の生地は、ウール100%がおすすめですが、そのほかの素材の特徴を確認していきましょう。
ドスキン生地は、冬用の礼装に使われている素材です。
メリノ羊毛でを毛を短く刈り揃えて毛を寝かせているので肌触りがどっしりしています。光沢があり礼装用の生地として人気があります。
生地を起毛しているためたホコリがつきやすいのでお手入れが大変なので避ける方も多いです。
サマードスキン生地は、主に夏用の礼装に使われている素材です。
通気性がいいので高湿度でジメジメした日本の梅雨時期から夏の礼装として人気があります。
シワにもなりにくい素材なのでお手入れがカンタンです。
モヘヤ&ウール生地も夏用の礼装におすすめの素材です。
モヘヤ山羊とウールと混紡しているので、肌触りがサラサラして着心地がいいので夏用生地として人気があります。
夏用の礼装には、ジャケットの裏地にポリエステル生地の素材がおすすめです。
通気性がよく汗や水が乾きやすく熱を逃がしてくれるため涼しく感じます。
オールシーズンの礼服なら、ウール100%日本製の生地を選んでおけば間違いないでしょう。
ただ夏の暑い時期は、通気性の良い生地の素材や裏地にポリエステル生地の素材の礼服にすれば結婚式や葬儀の最中も過ごしやすくなるかもしれませんね。
礼服は一般的に朱子織(しゅすおり)の生地で作られてます。
朱子織(しゅすおり)は、糸の浮きが少なく生地の密度が高くなります。そのため光沢が強いのが特徴です。
同じ黒色でも朱子織(しゅすおり)で織った生地は、光沢がありより濃い黒色に染まり落ち着いた雰囲気に見せてくれるでしょう。
新郎や両家の父親が着用する燕尾服やモーニングコート、ディレクタースーツ、タキシード、一般ゲストが着用する礼服(ブラックスーツ)もこの朱子織(しゅすおり)の生地で作られいます。
一方ビジネススーツの生地の織り方は、平織りが一般的です。
平織りは、生地のたて糸とよこ糸を交互に織るため通気性があります。
生地の厚みがありますが、摩擦に強く丈夫で長持ちするためビジネススーツを毎日着用するサラリーマンにはうれしいですね。
とはいえ光沢感やツヤが出にくいのでフォーマルなシーンには不向きです。
一見同じように見える礼服とビジネスで着る黒のスーツも用途に合わせて生地の織り方も全く違うのです。
礼服は、スーツの黒とは異なりオフスケール(濃染加工)をした濃い黒をしています。
オフスケール(濃染加工)とは、ウールの表面を削りスケール(ウロコ状)を取り除く加工のこと。
同じ黒色でも染色濃度が高くなるので、より深みのある上品な黒色になるのです。
昔ほど結婚式や葬儀の礼服は、漆黒以外NGなんてことはありませんが黒色が濃ければ濃いほど、また深みのある色の方がフォーマル度が上がるので色の違いも意識したほうがいいでしょう。
一方ビジネススーツは、少しグレーがかった黒色や淡い黒色をしているのが一般的です。
ビジネススーツは、オフスケール(濃染加工)をして濃い色や深みのある色に染める必要がないからです。
結婚式、葬儀に出席した時に自分だけ黒色の濃さが違うと悪目立ちします。
生地にオフスケール(濃染加工)した礼服がおすすめです。
礼服とビジネスで着る黒のスーツには素材や生地の違いがありますが、ジャケットのかたちの違いはなくなってきました。
これは、「10年、15年程前までは、礼服・喪服は生地がガッチリして厚手。型もBOX型でスタイリッシュではない。」という礼服の常識が時代とともに変化しつつあるあるからです。
礼服にもやはりある程度流行りがあるので、10年前と今とでは全く別物です。
いまは、紳士服専門店やデパートのフォーマルウェア売り場に足を運んでみるとわかりますが、礼服・喪服がスーツに近づいた!と感じる方も多いのではないでしょうか。
礼服のジャケットは、スタイリッシュに見えるシングルが主流になっており、後ろの裾部分は切れ目(ベント)が入っているタイプもあります。
礼服とビジネスで着る黒のスーツのデザインやシルエットの違いがなくなってきているので、フォーマル度を上げるためにも生地や素材の違いは意識したほうがよいでしょう。
今回は、「礼服とビジネスで着る黒のスーツの生地で違いはあるの?同じ黒色でも、全く別物」というテーマで礼服のビジネススーツの生地、素材の違い、織り方の違いを解説しました。
結婚式や葬儀に出席する時は、フォーマルな装いが求められますので上質な生地を選んでください。
オールシーズンの礼服ならウール100%、日本製の生地を使用していると安心です。
生地にオフスケール(濃染加工)してある礼服なら、深みのある濃い黒になるのでフォーマル度の高い服装になります。
一見、礼服とビジネススーツはかたちが似てきており同じものと考えがちですが、使用用途が異なるので当然生地の素材や織り方も変わってきます。
見る人が見ればすぐわかる、礼服とビジネススーツの生地の違い。
これを理解していれば、冠婚葬祭は自宅にあるビジネススーツでもOKにはならないのかもしれませんね。
結婚式や葬儀に出席する時の服装は、よりフォーマルな装いが求められるので礼服の生地までこだわってみてはいかがでしょうか。