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お正月やお盆など実家に帰省したときに話題になる身内の冠婚葬祭の話。「婚」を意味する結婚式や「葬」を意味する葬儀のことは話題についていけますが、「冠」や「祭」はどのような行事なのかわからず悩む方も多いようです。ただ社会人として今頃になって冠婚葬祭のマナーやそれぞれの意味について人には聞けないですよね。
冠婚葬祭とは、いつもの生活とは違う特別な意味を持つ日のためマナーや意味を理解せずに重要な行事や儀式に参列するのもおすすめ出来ません。
時代とともに冠婚葬祭について人々の考えが変わり、昔ほどしきたりにこだわる必要はなくなりましたが最低限のマナーや意味は知っておくべきです。
こちらの記事では、冠婚葬祭にはどのような行事や儀式があるか、服装マナーの新常識について詳しく解説します。
冠婚葬祭とは、日本に古来から伝わる四大儀礼のことです。
冠・婚・葬・祭の4文字には、人の節目となる儀礼※を意味する言葉です。
※形式を整えて行う行事
冠・婚・葬・祭の意味とマナーとそれぞれの意味や行事の内容について確認していきましょう。
「冠」は人生の節目のお祝いで、元服のとき冠をかぶせて祝ったことが始まりとされています。
元服は、奈良時代以降に男子が成人になったことを示すために髪を結い特定の衣服を身につけ名を改めた儀式です。上級貴族の公家や武家以上は、冠(鳥えぼし)を着用しました。
今でいう成人式のことを指しますが元服の儀式は、当時は6歳前後で元服することもあったようです。その後は、11歳~16歳くらいで元服をするのが一般的になりました。
女子は、13歳頃になると長くしていた髪を結いかんざしを飾る(くしあげ)を行い一人前の成人として認められる儀式を行っていました。女子の元服も基本的に結婚前に行っていましたが時代によっては結婚と同時にこの儀式を行うことも多かったようです。
元服の風習は、時代や階級だけでなく地域によっても内容は大きくことなったようです。
そのため冠は、人生の節目の祝い事として現在の成人式を意味します。
そのほかに子供の成長を祝う儀式として「出産祝い」「お宮参り」「お雛祭り」「端午の節句」「七五三」があります。
長寿を祝う儀式として「還暦」「古希」「喜寿」「盤寿」「卒寿」「白寿」「上寿」「茶寿」「皇寿」「大還暦」があります。
また国家や社会に貢献した方を国が表彰する叙勲や褒章(ほうしょう)なども意味します。
「婚」は、文字通り結婚式や披露宴のお祝いのことです。
結婚式と披露宴は、他人だった二人がこれからの人生を共にすることを誓う儀式です。
男女が契りを結ぶことから、最も大切で祝福される儀式と言っても過言ではありません。
日本で結婚式が始まったのは明治時代の中頃で上級貴族からです。
明治時代の前からも結婚に関する儀式はあったようですが、明治33年の大正天皇の結婚の儀がきっかけに徐々に一般市民にも結婚式が広まりました。
結婚式や披露宴の主催者側は、いままでお世話になった方々へ感謝の想いを伝えます。また招待されたゲストは二人の門出・第二の人生を心から祝福します。
「婚」は、結婚式や披露宴のほかに夫婦の記念日として10年目の「アルミ婚式」15年目の「水晶婚式」20年目の「陶器婚式」25年目の「銀婚式」30年目の「真珠婚式」35年目の「珊瑚婚式」40年目の「ルビー婚式」45年目の「サファイア婚式」50年目の「金婚式」などもあります。
二人の結婚記念日にあったプレゼントをしてお祝いするとよいと言われています。
「葬」も文字通り葬儀のことで弔事のことです。
故人が亡くなったことを慎み冥福を祈り最後のお別れをします。
お通夜やお葬式などのお悔みや故人の供養を意味する法事も大切な儀式です。
鎌倉時代から室町時代の葬儀で仏教の信仰により一般庶民にも火葬が広がりました。ただ当時は、完全に火葬することが難しかったため土葬も行われていたようです。今のようなお墓の上に墓石をおく習慣はなかったようです。
江戸時代になると火葬の際に出るニオイや煙と仏教の輪廻転生の考え方から土葬が主流になりました。
明治時代以降になると土葬用の土地が少なくなってきたことと火葬を希望する方が増えてきたことによりお墓のあり方が大きく変わりました。個人ごとのお墓が家ごとの先祖代々のお墓として作られていきます。
大正時代になると人力車を改造した霊柩車が一般庶民の間にも普及しました。
今の葬儀は、お通夜とお葬式をしたのち火葬して遺骨を骨壺にいれて先祖代々のお墓に埋葬する方法が一般的です。
葬儀は宗派によって葬儀(仏教であれば僧侶による読経や焼香・神道であれば神主による祈祷・キリスト教であれば聖書の朗読やミサで祈りをささげるなど)を行い故人との最後のお別れ告別式を行います。
ただ生活スタイルの変化や個々の価値観を重視するようになり、「葬」の意味⇒葬儀や埋葬の考え方、服装マナーにいたるまで大きく変化しています。
故人の親しい方を中心に招待する家族葬(小さなお葬式やよりそうお葬式など)。お通夜を省き葬儀・告別式を1日で執り行う一日葬も喪主や遺族だけでなく参列者の負担軽減できるので注目されています。
埋葬方法も子供や孫の世代までに負担をかけたくない想いから先祖代々のお墓を手放し(墓じまい)海洋散骨や永代供養できる樹木葬を選ぶ方も増えています。
葬儀の服装である喪服についても、肩パッドの入ったダブルのジャケットからビジネスで着るスタイリッシュなスーツと同じで形が主流になってきました。
これからも時代の変化とともに「葬」のあり方は変わっていくものだと思います。
「祭」は、豊作や豊漁などを願うことや狩猟がうまくいくことを祈る宗教的儀式でした。
田畑に作物を植える前、漁に出る前など祖先や神仏をまつっていました。
時代とともにこのような宗教的儀式を行う地域は減りつつありますが、地域のつながりや伝統を守る意味からも後継に引き継ぐ動きも活発になっています。
「葬」の意味合いがある法事や法要以外の年間の行事としてあるお正月やお盆のほか節分・端午の節句などが今の「祭」としてとらえる方が増えてきました。
核家族が増えたことにより世代間のつながりが薄れつつありますが、お正月は親や子供・孫まで揃う貴重な機会です。「祭」の価値を高めるためにも家族や親せきの集まる時間を大切にしてみてはいかがでしょうか。
冠婚葬祭に適した服装を紹介します。
結婚式や葬儀に参列するときは、フォーマルな服装する必要がありますが昔ほど格式にこだわる方が減っています。
結婚式なら新郎や主賓の方、葬儀なら喪主や遺族の方以外であれば、ブラックフォーマルスーツが主流になっています。かたちはビジネスで着る黒のスーツと同じですが、礼服・喪服は、スーツの黒とは異なり、濃染加工をした濃い黒をしているので注意してください。最近は、素材にこだわった着心地がよく上質感の高い礼服・喪服が人気があります。
昔は大人になったら礼服・喪服を1着ずつ買い揃えるのがマナーだと言われていましたが、サブスクやレンタルサービスの普及とともに必要なモノは必要な時に借りる時代になったためブラックフォーマルスーツをレンタルする方が増えています。
今回は、「冠婚葬祭の4文字がもつ意味」について詳しく解説しました。
冠婚葬祭は、結婚式や葬儀をはじめ人生の節目となる大切な儀礼です。元々の意味を理解しておくことはとても重要です。
時代とともに生活スタイルが変わり冠婚葬祭の考え方は変わっていますので、今どきの服装マナーに至るまで確認しておくと安心です。